パヤオ先生のパヤパヤ日記

黒か白かで言うと備長炭ブラック

.West World season1 で見る終末論

※このエントリはネタバレを含みません

 

West Worldとはめっちゃ要約すると

「完璧なアンドロイドロボットのテーマパークにストレスの溜まった金持ちたちが来て、めちゃくちゃしていくから、ロボットたちが暴れたり暴れなかったりする」話である。

 

目覚め

目覚め

 

 

人工知能を研究している学生の身としては、割とこんなディストピアはありえるなーと思いながら見ていたのだが、一体主人公は誰なのよっ!て思いながらずっと見れるドラマだろう。

 

「アンドロイドロボットってなんの役に立つんですか??」と教授に質問したあの日の自分を叱責したい気持ちにかられる。

もちろんロボットが意思を持つのは勘弁だが、こんなにも完璧なロボットが量産できるなら、このテーマパーク以外にも少子高齢化が進む地域では完璧なロボットの需要は回覧板を回してもらう以外にもありそうだ。

 

また、テーマパークの一公演(?)が終わるたびにウエストワールドはリセットされることが現存在*1を再確認させる。

つまり、どんなに金持ちでも、ロボットの整備士でも、果てはロボットでさえ死ぬことなしに生きることはない。生を与えられた瞬間に死んでいる。

 

「存在」自体は底なしであり、背理法的に一番底の概念である、なんて話を読んだが、その存在を操れる未来がきたらハイデガーも論破待った無しである。

 

 

 

*1:ハイデガー「時間と存在」を参照 私は逆ケンシロウ理論と呼んでいる